働く人を知る

現場で実際に働くスタッフの声をまとめました。入社したきっかけや現在担当している業務、仕事のやりがいや今後の思いを紹介いたします。

教育の多様化が進み、その選択肢のひとつになれれば

Jyun Sasaki

福島事業部 フリースクール事業 事業長佐々木 純

ビーンズふくしまで働くきっかけは?

大学3年生のときに所属していたボランティアサークルでかかわりを持ったのがきっかけです。フリースクールっていうものを新聞や教科書では見たことがありましたが実際に関わったこともなかったので、どういうものなんだろうとちょっと興味がわいて。いってみたらもうにぎやかで。初めての人でも居心地のいい場所というところに惹かれて、自分もまたここに来てみたいなと思うようになりました。
初めは不登校の子たちのために何かしたいなという使命感が強かったのですが、次第に自分にも居心地がいい場所になってきたんです。自分も必要とされ、逆に自分も必要としている。居ていいんだよっていう感じの空気が最初から感じられて自分も虜になってしまい、そのまま大学4年生のときにスタッフになりました。

どんなお仕事をされていますか?

フリースクール事業の事業長をしています。現場にも入りながら、全体のマネジメントも行う、プレイングマネージャーです。例えば今日は、8月に実施するキャンプの計画を立てていました。初めての子にキャンプというのはなかなかハードルが高いので、そのハードルを安心して参加できるように、キャンプの企画のイメージをみんなで共有できる場づくりをしていました。
自分以外のスタッフやボランティアのみなさんにもいろいろな業務にかかわってもらえるよう、人材育成することも業務の一つです。多くの業務に明確な答えや正解があるわけではないので、人材育成にしても自分が教えるというより、チームで一緒に考えをだしあって物事を進めていくほうが多いですね。ビーンズふくしまの根幹となっている事業だけあって、先輩方の思いもたくさん詰まっているので、そうしたところも共有し、伝えてくようにしています。

フリースクールで今これだけ学んでると、
自信をもって言えたらいいですね。
学校で体験できないことを
君たちはやっているのだから。

仕事の楽しさ、やりがいを教えてください

ここに来てくれる子どもたちとのコミュニケーションを楽しみにしています。最初は話すことが怖かった子どもたちが、フリースクールという場に少しずつ安心することで、自分の言葉で話をするようになる。とても楽しいし、うれしいことです。
話すときも、スタッフとして何かを教えるたり、伝えなくてはならないことはたくさんありますが「こうしなきゃだめだよ」と一方的に話すことは好きではなくて。できるだけ一緒に考えるようにしています。
また、子どもたちとかかわりあうことでエンパワーメントしあうようなことがあります。利用者の方に何かしてあげるというよりは、一緒になっていつの間にか成長しているようなところがあります。特にフリースクールは対象が子どもたちなので、成長が早く、見えやすい。その成長に自分も関ることができることは大きな喜びであり、やりがいです。

事業を通じて、実現したい夢を教えてください

以前はここを卒業した子と飲みたいという夢がありましたが、これは叶いました。次はここを卒業した人となんか仕事できたら面白いなと考えています。例えば何かここに学びを持ってきてもらう。その子の道をもってきてもらって、今の子たちに伝えてもらうとか。
フリースクールだけでなく、不登校の子を含め子どもたちにもっと居場所があるといいですね。地域の中に子どもたちが笑顔になれる場所がもっとたくさん増えればいい。学校も含め、自分の居場所が自主的に選べるようになったらすばらしいと思います。
ここに来ている子の中にも、学校にいってない自分を否定してしまいがちな子どもも少なくはありません。でも、フリースクールで今これだけ学んでいると、自信をもってもらいたいですね。普段日常生活では体験できないことを子どもたちはやっているのだから。そこは子どもたちが変わりなさいというより、社会全体が学校以外でも多様な学び方があるということを認められるような優しい空気になっていったらいいなと思います。ポジティブにフリースクールにいこうっていう最初の出発があればいいですね。学校に行きづらくて、フリースクールというより、「いろんな学校や学びのスタイルがある中で、自分はフリースクールを選択した」くらいの意見が、普通に持てる優しい社会になればいいなと思います。

佐々木さんの一日

8:30~8:45
出勤

子どもたちが過ごしやすいように、玄関の掃除とアルコール消毒。

8:45~9:00
スタッフミーティング

フロントとバックオフィスの役割分担を行う。

9:00~11:00
自由時間

子どもたちが次第にやってくる。一緒に時間を過ごす。

11:00~11:50
勉強の時間

今日は「さんずい」の漢字をどれだけ多く書けるか勝負。

11:50~12:00
昼ミーティング

今日の予定を確認と、今後の予定連絡。

12:00~13:00
昼食

子どもたちと一緒に調理することも。

13:00~15:00
午後のプログラム

今日は夏のキャンプ企画。上の写真は子どもたちによるキャンプのアイディア出し結果。

15:00~15:15
清掃
15:15~15:30
キャンディタイム(ホームルーム)
15:30~16:00
スタッフ振り返り

スタッフルームにて、1日のプログラム振り返りと、子どもたちの様子について共有。

16:00~17:00
放課後

子どもたちと過ごす。17:00には子どもたち帰宅。

17:00~18:30
事務業務

お便り、請求書の作成、保護者向けのお便り作成。

現場で実際に働くスタッフの声をまとめました。入社したきっかけや現在担当している業務、仕事のやりがいや今後の思いを紹介いたします。