福島民友新聞家庭版「Me&You」28年3月号に掲載されました

宿題 理事長 若月 ちよ

子どもの『宿題』皆さんはどんな風に関わっていますか。声を掛けないとやろうとしないから、と毎日「宿題やった?」「早くしなさいよ」などと声を掛けているという方。声掛けだけでは全くやらないから、終わるまでそばについて一緒に見ているという方、時には手伝うことも、という方…どちらにしても、毎日子どもに宿題をちゃんとやらせなくて、と皆さんは思っていらっしゃることと思います。

毎日声掛けしないと宿題をしない子に、もし声掛けしなかったら┈どうなるのでしょうか。宿題をしないかもしれませんね。宿題を忘れて、明日先生に叱られるかも。もしかすると、夜寝る直前になって、思い出し、慌てだすかも。でもそれって、 子ども自身のことですよね。自分でやらなくてはならないことを、しなかったから起きる結果です。
子どもが叱られないように、また、子どもが慌てないように、と思って前もって口を出したり、手を出したりってこと、もしかしたら、子どもが叱られたらかわいそう、慌ててやる羽目になることがわかっているなら、それを避けたい┈それは、大人の気持ちではないですか┈子どものため、ではなく、大人自身が安心したいから、ということってないでしょうか。

宿題を忘れて叱られたら、夜寝る前になって慌てることになったら、困るのは子ども自身で、そこから何を学んでいくかは子どもたちの力です。子どもたちが成長する中で、どんな力を育んでいくのか┈いえ、本来持っている彼らの力を、どうしたら損なうことなく育んでいけるのか。そのためには、子ども自身の力を信じてあげること、子ども自身が自分のペースで育っていくことを見守ってあげることです。

子ども自身が困って考えて、そしてSOSを出して来たら、その時は一緒に何ができるかを考えてあげてください。そして、安易に手を出すのではなく、子どものできることを子ども自身にさせてあげてください。一生懸命やったことは、それがちゃんとできなくても、大いに褒めてあげてください。それが、『自信』という力を育むことになるのです。

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